無料のダンボール回収後リサイクルの工程とは
ダンボールがたくさん集められた無料のダンボール回収所、この場所に集められてからどのような工程を経て再利用されているのか気になります。ダンボールの再利用が行われる工程を知ると、ダンボール回収を無料で行える理由や業者の苦労などを知ることができるでしょう。
ダンボールを回収しているのは大きく分けていくつかあります。お店や工場からダンボールや古紙を回収している業者、自治体から委託された業者が月に数回マンションなどのごみ捨て場のダンボールを回収する、政令指定都市など人口の多い都市に多く見られるダンボールの回収場所から回収する、だいたいこのような回収パターンがあります。お店などは毎日多くのダンボールが出るため、毎日のように業者が回収に出向いています。
あらゆる場所から集められたダンボールが向かう先は、巨大な水槽です。この巨大な水槽はパルパーと呼ばれており、パルパーに入れられたダンボールは原型を無くして、ふやけた状態になります。この状態になったダンボールのなかには、少なからず不純物が含まれているので、それらを取り除く作業が行われます。その後、繊維をたたき、プレスするための原料が作られます。長い紙の状態にされ、均一に広げられたのちに、紙の水分がしぼり取られます。ダンボールは乾いた状態ができあがりなので、この工程はとても重要です。
紙の水分がしぼり取られただけでは、ダンボールとして使うことはできないため、紙の乾燥を行います。紙が乾燥したら、次は表面をなめらかにさせる工程が続きます。段々、ダンボールらしくなってきましたが、次はできあがった原紙を所定の幅に切りながら、巻きなおす工程へと移ります。ダンボール回収は無料でしてもらえることを考えると、かなりコストのかかった工程にも思えます。しかし、一からダンボールを作るよりも、このように再利用の工程を踏んだ方がコストはかからないのでしょう。
私たちが目にするダンボールのほとんどは再利用されたものです。またそのダンボールは資源ごみとして無料でダンボール回収され、再利用できないダンボールになるまで巡り続けます。普段、なんとなくダンボールの資源ごみを回収先に運んでいますが、ごみの捨て方が決まっているからしているだけという人が大半でしょう。運ばれたダンボールが、いくつもの工程を経て、新しいダンボールになる流れを知ると、回収先に運ぶことが重大な意味を持つような気がしてきます。